ICT教育で、佐賀県が注目を集めている。
こういう仕事をしているから、教育に関わる方々からも様々な情報や意見を聞く機会があるのだけれど、賛否はともかくとして注目度が非常に高いのは確かだ。

これに関連して、先日文部科学省が出した調査結果を見ていたら、数字上でも佐賀県の突出した頑張りが見えてきた。
見るべきは、この資料。
平成24年度 学校における教育の情報化の実態に関する調査結果(教育のICT活用指導力)

16ページから19ページ当たりを見ると、佐賀県と岡山県がほとんどワンツーフィニッシュを決めている。
圧巻は、21ページ。
研修の受講状況については全国平均が28%足らずのところを、佐賀県は98%超と異次元の履修率。グラフが表示領域から突き抜けているという状態だ。これはすごい。

図1

もちろん、研修を受けたからといって、よい授業ができたり、校務がより効率化されたりするとは限らないんだろうけど、なんにせよこういう新しい教育に関するテーマについて県全体で積極的・徹底的に突っ込んでいる姿は、共感できる。

もっとも、今回の佐賀県のICTの環境整備という点では、どういう経緯かは調べていないけど(だいたい想像はつく)、各家庭が5万円くらいを負担してタブレット端末の購入をしなくてはいけないということが批判の的になっているようである。3人の子を持つ親としては、反対している人の気持ちもとても良くわかる。

ところで、ICT教育の環境の整備という点については、
平成24年度 学校における教育の情報化の実態に関する調査結果(学校におけるICT環境の整備状況)
にまとまっているようだ。
正直、こちらは個人的にはあまり興味なし。じっくりも見ていないけど、たぶん特筆すべき点もないだろう。

大前提としてのハード整備は必要だけど、意識して力を入れるべきは使いこなす人の育成である。使われずに埃をかぶった電子黒板をたくさん見てきたし、メールでは連絡が取れない先生もまだまだ多い。